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テンプレート:漫画鉄面クロス』(てつめんくろす)は、石ノ森章太郎(当時は石森章太郎)による日本漫画作品、及び登場人物の名称。続編に『鉄面探偵ゲン』(てつめんたんていげん)がある。

連載は講談社の2誌で行われた。

  1. 週刊少年マガジン
    1. 『鉄面クロス』1974年52号、1975年2号
    2. 『鉄面探偵ゲン』1975年38号~1976年20号
  2. 別冊少年マガジン
    1. 『鉄面クロス』1975年1、2、4月号
    2. 『鉄面探偵ゲン・地底大迷宮』1975年10月号

エピソードは、それぞれ#鉄面クロス#鉄面探偵ゲンを参照。本項では、メディアファクトリーのコミックス(ShotaroWorld版)を基に、続編も併せて説明する。

テンプレート:ネタバレ

鉄面クロス 編集

怪盗鉄面クロスと、探偵鉄面クロスが存在する。主人公は探偵の鉄面クロスである。

概要 編集

探偵(元刑事)の十文字 元(ともんじ・げん)が主人公。

外す事の出来ない仮面を被せられ鉄面クロスとなり、顔を失った十文字元が、様々な事件に遭遇する。しかし、それらの事件の影には、深い悲しみがあった。人は皆、悲しみや苦悩を隠している。素顔を隠して生きているのは、十文字だけではなかった。

メインキャラクター 編集

十文字 元(ともんじ げん)
元刑事の私立探偵。
現役時代は警視庁捜査第二課に所属。熱意と才能に溢れ、将来を嘱望されていた。
柔道空手の段位を習得している(個々の段位は不明だが、合計で7段)。
二度と外せない」仮面を被せられ、その上から、元の顔そっくりの人面(リビングマスク)を被っている。鉄面以外にも、胸部と下腕部に鎧を装着させられている。
刑事を辞めてからは、だらしのない格好をし、いつも呑んだくれている(常にスルメの足を咥えている)が、それは敵(怪盗鉄面クロス)の目を欺くためである(酔っているのは、表情の乏しさを誤魔化す意味もある)。
第2話でおでん屋台を手に入れる。以後(「事件 その2 午前0時の雷鳴の巻」より)、夜は屋台を引いて商売を行うが、張込みをカモフラージュする為にも使われる。
当初(退職後)はアパートに住んでいたが、「事件 その3 奇機怪械!ロボット殺人軍団の巻」よりラーメン屋「来々軒」の2階に下宿する(以後、「来々軒」に「十文字探偵事務所」の看板を出す)。
  • 「鉄面探偵ゲン・地底大迷宮」以後の看板は「私立十文字探偵事務所」となっているが、「酔いどれ事件帖 その2 千手観音は夜歩く」等では「十文字探偵事務所」となり、一定しない。
十文字 剛(ともんじ ごう)
ゲンの父親。同じく警視庁捜査第二課に所属。ふぬけになった息子を嘆いている。
鼻が大きく、外見は『サイボーグ009』のギルモア博士に似ている。
ゲンとは別居している(一軒家に住んでおり、「十文字」の表札が出ている)。
  • 鉄面探偵ゲン「酔いどれ事件帖 その1 機怪人ポルター・ガイストと呪いの赤目」では「一課のベテラン刑事」となっている。また、同話では、ゲンが鉄面の秘密を父に明かしている。
過去に、刑事三課に所属していた事もある。
ミチ
第2話より登場。「来々軒」の一人娘。
言葉遣いや態度は荒いが、家事は得意。「バカヤロ」、「バカヤロー(バカヤロウ)」が口ぐせの為、十文字からバカヤロバカヤロウ)とあだ名される。
十文字に好意を抱いている(その為、依頼者に嫉妬した事もある)。
  • 「酔いどれ事件帖 その7 首なし島の花嫁」からはタケ(おタケ)と呼ばれている。
来々軒の店主
第2話より登場。ミチの父親。なお、来々軒は暖簾に「中華」と書いてあるが、立て看板にはカレーライスカツカレーの文字もある。
  • 「酔いどれ事件帖 その2 千手観音は夜歩く」以後は「万来軒」。

エピソード 編集

サブタイトルの表記は『鉄面クロス』ISBN 978-4889916539の目次に準じる。

第1話 二つの顔の怪盗出現!!
『週刊少年マガジン』1974年52号
刑事の十文字元は、怪盗鉄面クロスを追跡中、山間部の車両事故で意識を失う。その際、怪盗によって同じ仮面を装着させられる。しかし、デザインこそ同じものの、十文字の仮面は、二度と外す事の出来ない仕掛けになっていた。
十文字は苦悩し、現場の近くに住むかつての師匠、修羅大道(しゅら・だいぞう)の元を訪れた。師匠に叱咤され、その一人娘・里子からも励ましを受ける。
十文字は修行時代、神月信次(こうづき・しんじ)とライバル関係にあった。それは武芸のみならず、里子への想いでも同じだった。神月は神月整形病院の院長であり、里子は神月と結婚していた。
里子は神月に依頼し、十文字用の人面(リビングマスク)を作らせ、十文字に渡す。「同情されるとみじめだ」と、一旦はリビングマスクを拒否する十文字だったが、思い直しマスクを被る。里子は「仮面を被っているのは十文字だけではない」と語り、涙を見せる。
十文字は山を降りる。酒に溺れた日々を装いつつ怪盗鉄面クロスを探り、ついに巡り合う。怪盗の正体は神月であり、当初は資金集めが目的だったが、やがて犯行のスリルに取り付かれていたのだった。神月は、里子が十文字を愛し続けていた事、その復讐で十文字に鉄面を被せた事、それがばれて里子に脅かされリビングマスクを作った事を明かす。
格闘で傷を負った神月は死亡。数日後、里子の自殺記事が新聞に載った。
第2話 「黄金の破壊者(ゴールドデストロイヤー)」
『週刊少年マガジン』1975年2号
顔を黄金のマスクで隠し、右腕が黄金の銃となっている暗殺者黄金の破壊者ゴールドデストロイヤー)が現れた。十文字は、偶然から屋台の店主が怪しいと睨む。犯罪の影には、片腕を失った復員兵の悲劇があった。
事件 その1 死の女の巻
『別冊少年マガジン』1975年1月号
夜、女性が暴漢に襲われた。そのピンチを救った十文字だが、復讐劇は始まっていた。
  • 掲載紙の変更もあり、第1話の内容(鉄面を被せられた経緯)が描かれている。
事件 その2 午前0時の雷鳴の巻
『別冊少年マガジン』1975年2月号
十文字は屋台を出していた。その常連となった夜間工事の作業者達は、暴走族の騒音をカムフラージュに、銀行の地下金庫を狙っていた。
事件 その3 奇機怪械!ロボット殺人軍団の巻
『別冊少年マガジン』1975年4月号
ロボット工学者が次々に襲われた。ある者は殺され、ある者は誘拐される。屋台の客から噂を聞いた矢先、十文字探偵事務所に初めての客、鈴原良子が訪れる。ロボット学者の姉を心配する良子は、ボディガードを探していたのだ。
しかし、事件の真犯人は、姉の鈴原博士だった。より優れたロボットを造る為、次々に科学者をさらっていたのである。鈴原博士は鎧と電気ショックで科学者たちを操っていたが、反乱に遭い、死亡する。
十文字は真実を隠す為、鉄面クロスの姿で良子の元から逃げ、殺人ロボットの汚名を着る。

備考 編集

連載開始予告(『週刊少年マガジン』1974年51号)のカットでは、『酔いどれ探偵・鉄面クロス』であった。連載(全5話)も同タイトルとなっている。

『鉄面探偵ゲン』は、ShotaroWorld版以前に2度、単行本化されており、『鉄面クロス』編も収録されていた。しかし、第1話と第2話が収録されたのは、ShotaroWorld版が初である(同書が『鉄面クロス』としての初めての単行本化)。

鉄面探偵ゲン 編集

概要 編集

ライバルとして、新たに怪盗ポルター・ガイストを配置。ゲンとの知恵比べが描かれる。

新キャラクター 編集

ポルター・ガイスト
「鉄面探偵ゲン・地底大迷宮」から登場。
本名は白神三魔之介(しらがみ・さまのすけ)。白神家の三男。超能力を有する中学生で、精巧な義手・義足も作り出した。
命名は「ポルターガイスト現象(騒がしい幽霊)」に由来する。
「酔いどれ事件帖 その1 機怪人ポルター・ガイストと呪いの赤目」以後は、神出鬼没の怪盗となり、盗んだ後にはESPカードを残していく。
営利目的の犯行は行わず、独自の価値観に沿った犯罪を行う。その為、大仕掛けな犯罪も行っても、採算が合わないケースがあるが、本人は意に介さない。
殺人や血を流す事を嫌う。また、常に一人で犯罪を行う(部下や仲間はいない)。一度、高齢の女性を「友人」としてゲンに紹介したのが、唯一の例外(「酔いどれ事件帖 その12 霊体殺人事件」)。
兵頭刑事
「酔いどれ事件帖 その1 機怪人ポルター・ガイストと呪いの赤目」から登場。怪盗ポルター・ガイストを追っている。
以前は、平塚八兵衛の元で三億円事件を追っていた。
フルネームは不明。

エピソード 編集

タイトル、サブタイトルの表記は以下の各巻に準じた。

  1. 『鉄面クロス』ISBN 978-4889916539の解説、目次
  2. 『鉄面探偵ゲン』第1巻ISBN 978-4889916744の目次
  3. 『鉄面探偵ゲン』第2巻ISBN 978-4889916959の目次

鉄面探偵ゲン・地底大迷宮 編集

『別冊少年マガジン』1975年10月号

第一章 連続殺人事件は密室から始まった…
第二章 ポルターガイスト(騒霊)…
第三章 大崩壊
ゲン大学時代の教師、根来がゲンの屋台を訪れた。根来の教え子、白神魔二郎(しらがみ・まじろう)が密室で殺されたのだ。四十九日の為、白神の郷里・長野県の山村を訪れた根来とゲンは、白神家の財宝を巡る連続殺人に巻き込まれる。
  • 『鉄面クロス』の表紙では、『鉄面探偵ゲン【地底大迷宮】』と表記されている。

鉄面探偵ゲン(酔いどれ事件帖) 編集

『週刊少年マガジン』1975年38号~1976年20号

酔いどれ事件帖 その1 機怪人ポルター・ガイストと呪いの赤目
怪盗ポルターガイストが世間を騒がしていた。そんなおり、ゲンに挑戦状が届く。「呪われた赤目」という2個1セットの紅玉(ルビ)ーを唐沢家から盗む、というものだった。警護に赴いたゲンだったが、依頼者がポルター・ガイストであり、既にその術中にはまっていた。
酔いどれ事件帖 その2 千手観音は夜歩く
雲古寺(うんこじ)に動物の死骸が投げ込まれる事件が続いた。住職の依頼によりゲンが乗り出すが、既にポルター・ガイストが動いていた。そして、皮肉な結末が訪れる。
酔いどれ事件帖 その3 一億年の牙
南北大学考古学部の部員が立て続けに殺された。事件の影には、平家の隠した黄金があり、ポルター・ガイストもそれを狙って動き出した。
酔いどれ事件帖 その4 ペット殺害事件
軽居沢邸で、ペットのワニダチョウが殺された。犯人として、近所に住む受験生・信二が逮捕される。信二の姉は無実を主張し、ゲンに依頼。ゲンは、ダチョウだけが腹を裂かれていた事に疑問を持つ。
  • ポルター・ガイストは登場しない。
酔いどれ事件帖 その5 銭湯殺人事件
銭湯の女湯で殺人事件が発生。居合わせたゲンは、脱衣所の魔法瓶に注目する。
  • ポルター・ガイストは登場しない。
酔いどれ事件帖 その6 UFOのくる里
N県の奥山村から少女が依頼にきた。空飛ぶ円盤に乗ってきた宇宙の友人からの指示だという。半信半疑ながら村に同行したゲンの前に、宇宙人と空飛ぶ円盤が現れる。
酔いどれ事件帖 その7 首なし島の花嫁
新潟県佐渡島の北にあるK島は、俗に「首なし島」と呼ばれていた。この島は、万来軒の店主の故郷であった。店主の妹の息子が結婚式を挙げる事になり、タケとゲンはK島に向かう。だが、結婚式の夜、新婦が首なし死体となって発見される。
  • 今回から、ミチがタケと呼ばれている。
  • ポルター・ガイストは登場しない。
酔いどれ事件帖 その8 鳴き竜のなくとき
東京都奥多摩にある竜神村で、空飛ぶが目撃された。パニックになった目撃者は、逃げる最中に白骨死体を発見する。死体は、三億円事件の犯人と思われた。兵頭刑事は現場に向かう。ジェラルミンケースも発見され、死体は三億円事件の犯人に間違いないと思われた。しかし、肝心の三億円の行方は不明のまま。
そんな中、竜神村は、村長の計画する工場の誘致と、神主の計画する観光地化が対立していた事が判明する。
酔いどれ事件帖 その9 雪の下
東京に大雪が積もった朝、路上で6人の死体が発見される。死体は全員、T大の学生だった。直後、ゲンにボディガードの依頼があった。素性を明かさない依頼人に不信感を抱いたゲンは渋り、依頼人は万来軒を飛び出す。興味を持ったゲンは追跡を開始するが、その目前で依頼者が誘拐される。
  • ポルター・ガイストは登場しない。
酔いどれ事件帖 その10 野良犬
万来軒の残飯を漁る野良犬(クロ)がいた。タケにけしかけられ、クロを追うゲンは、挙動不審な少年に出会う。
  • ポルター・ガイストは登場しない。
酔いどれ事件帖 その11 顔の中の顔、顔の下の顔
屋台を引いて帰る途中、クロが死体を発見する。被害者は、ゲンの屋台に寄った後で殺されていた。クロは追跡するが、ちぐはぐな結果を出す。一方、女性と思われた死体は、実は男性が女装したものだったと判明する。
  • ポルター・ガイストは登場しない。
酔いどれ事件帖 その12 霊体殺人事件
ポルター・ガイストから挑戦があった。ある殺人事件のトリック見破れるか、というものだ。ゲンは警視庁で資料を当たるが、事件は密室での無理心中として処理されていた。ポルター・ガイストは、「エクトプラズムによる犯行」というが…。
酔いどれ事件帖 その13 輪廻のヘビ
不審な客をポルター・ガイストだと怪しんだゲンは、尾行を開始。ポルター・ガイストが忍び込んだ屋敷で、ゲンは死体を発見する。殺人犯はポルター・ガイストか、それとも居合わせた義手の男なのか?
酔いどれ事件帖 その14 およげ!太・・・・・・子くん
ふとしたきっかけで拳銃を手にした男が銀行を襲撃。犯人は射殺されたが、奪った金は見つからない。その頃、ゲンはクロと散歩していたが、誤ってたい焼きに落す。
酔いどれ事件帖 その15 手配番号203号
ゲンは空き巣を捕まえるが、初犯と見たため説教をしただけで放してしまう。屋台で父に打ち明けると、父は過去に扱った手配番号203号、通称「五円玉」の事を話し出した。ゲンは、昼間見逃した空き巣が五円玉の話をしていた事を思い出し、その真偽を探る。
  • ポルター・ガイストは登場しない。
酔いどれ事件帖 最終回 妖怪
ポルター・ガイストは『ロッキード事件』の極秘書類を狙ったが、強力な超能力者に妨害され、失敗。
一方、ゲンは万来軒の店主から、娘との結婚の話を持ちかけられる。酒の量が増えているゲンは苦悩する。
その頃、石森章太郎は長崎にいた。酒を飲みに出かけたところ、店内でファンの女性に遭遇する。彼女は「ゲンに恋人を」と頼むが、石森は「ラーメン屋の娘がいる」と答える。「普通の女性ではダメだ」と言うファンは、「ハチカツギ姫を恋人に」と主張する。
当初は彼女をタダの不良娘と思っていた石森だが、彼女が胎内被曝をした事を知る。「私は長崎からは出られない。万が一の場合、専門の医療機関が必要だから」という彼女こそ、ハチカツギ姫だったのだ。石森は東京に戻りラタンへ向かうが、長崎の事が頭から離れない。
超能力者に敗北したポルター・ガイストは、傷ついたままゲンの前に現れ、超能力者へのリターン・マッチを宣言。ゲンに別れを告げる。
ゲンは、おタケに書置きを残し、去る。
石森は犯罪と正義について自問しながら、雑踏を歩く。
  • ラタンは石森が常連になっていた喫茶店

テンプレート:ネタバレ終了

コミックス 編集

メディアファクトリーのShotaroWorld版では、『鉄面探偵ゲン・地底大迷宮』は『鉄面クロス』(全1巻)に収録されている。同書の表紙では、『鉄面探偵ゲン【地底大迷宮】』と表記されており、石森プロ公式サイトの年表(1975年)[1]でも同様の表示となっている。

『鉄面探偵ゲン』単行本化は、ShotaroWorld版が3度目となる。しかし、終盤の5編が収録されたのはShotaroWorld版が初である。なお、2度目の単行本化は朝日ソノラマのサンコミックス版(新書判、全3巻。『鉄面クロス』編も一部含む)であり、最初の単行本化は講談社版である。

関連項目 編集

ロボット刑事
本作に先立ち、『週刊少年マガジン』に連載されていた。ゲンの鉄面とK(ロボット刑事)との関係が示唆されている(ShotaroWorld版『鉄面探偵ゲン』第2巻の解説より)。
多羅尾伴内
本作の後、『週刊少年マガジン』に連載。ゲンの変装用の人面との関係が示唆されている(上記解説にて)。

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