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大野剣友会(おおの けんゆうかい)は、日本の演劇殺陣集団。

柔道一直線』や仮面ライダーシリーズなどのテレビ番組で、アクションやスタント、スーツアクターを務めたことで知られる。

概要 編集

1964年殺陣師大野幸太郎1933年6月6日 - 2009年10月30日)が設立。大野は劇団ひまわり出身で、殺陣師の大内龍生[1]門下だった。大野の自宅敷地に二階建ての事務所を備えた道場と、殺陣スタッフのためのアパートを設置し、殺陣、演劇を教える一大殺陣集団として1970年代に活躍した。

テレビ番組『柔道一直線』(TBS)のアクションを担当したことをきっかけに、『仮面ライダー』(毎日放送)をはじめとする東映のテレビ特撮作品のヒーローや怪人のスーツアクターを含む殺陣全般を数多く務めるようになる。

もともと演劇集団であり、俳優志望のメンバーも多く、担当作品では顔出し出演や怪人の声[2]なども担当している。

東映の実写ヒーロー作品が激減した1978年には、円谷プロの『恐竜戦隊コセイドン』や創英舎の『UFO大戦争 戦え! レッドタイガー』などの他社作品に参加。前者では岡田勝がゴドメス帝王のアクションを演じ、後者では撮影現場の下請制作も引き受けるなどの活躍をみせる。1980年に放映された『ウルトラマン80』では、赤坂順一らがスーツアクターとしてアクションを演じた。

東映テレビ部の平山亨プロデューサーの製作したテレビ番組に数多く関わっており、彼らを重用した平山は、「変身ブーム」当時に平山は大野と癒着しているなどと内外で陰口を叩かれもしたが、ただ大野剣友会の殺陣が上手いから自然とそうなったのだ」と語っている。殺陣師の「カシラ」で、1970年代に担当作品一切の殺陣を取りまとめていた高橋一俊が、師匠の大野との意見の食い違いから1976年に破門され退会したのちは、岡田勝が中心的な殺陣師を務めた。大野会長と高橋は1986年に和解している。また、平山と剣友会は現在も交流が深い。

大野会長が引退した後、平山プロデューサーはヒーロー番組全体に迫力が乏しくなったと感じ、大野会長に復帰を願い出たことがあった。しかし大野会長は「もう時代が変わってしまって昔のような殺陣は出来ない。ブン[3]も岡田[4]も鉄[5]も洋夫[6]も、もう歳だし、俺がいくら頑張ってもそれについてきてくれるカラミがいない」と苦しい心情を明かし、これを固辞したという。大野の殺陣を支えたのは師に身も心も捧げて従ったカラミたちだった。大野は「今時そんな若者はいないからね。だから俺は引退したんだよ」と語ったという。

時代劇中心だった大野剣友会が1969年にテレビドラマ『柔道一直線』を担当した際に、当時まだ24歳だった高橋一俊を抜擢したのは大野幸太郎会長だった。それは番組の内容から、若い才能でなければ到底殺陣はこなせないとの大野会長の判断によるものだった。続いて剣友会は変身ヒーロー番組である『仮面ライダー』を担当することになる。前作とは全く違う、素顔の見えない仮面劇アクションを要求された大野会長は、ここで若い会員たちに次の規律を定め、鉄則として守らせた。

  1. たとえ吹替えでも、仮面ライダーに入らせてもらえることを最高の名誉と思え
  2. 仮面ライダーを着させてもらえたものは、人の見ているところで煙草を吸ったり、寝そべったり、立ち小便などをしてはならない。それは主役であることの誇りを傷つける行為である
  3. 脱いだ面を、地面に置くなど軽率に扱ってはならない。主役には必ず付き添いがつき、脱いだ面も靴も上座に安置せよ。面、靴といえども、我々全員が飯を食わせていただくスターさんであるからである

平山Pは大野会長のこの「鉄の規律」が、古巣東映京都でのスターに対する教えと同じものであり、当時でも昔話になったと思っていた世界が剣友会にあったことを知って感動したと語っている[7]

沿革 編集

メンバー 編集

過去のメンバー 編集

名義は在籍時のもの。表記・記載順は『大野剣友会伝 ヒーローアクションを生んだ達人たち』(風塵社、1999年)の「大野剣友会歴代メンバー紹介」に基づく。

×は故人。

男性 編集

※ 名字だけの人物は名前不明。

女性 編集

担当作品(メンバーが助っ人で参加した作品を除く) 編集

脚注 編集

  1. 俳優の池田駿介の実父である
  2. 一例として、中村文弥は『仮面ライダー』13話で再生カメレオン男の声を担当している
  3. 中村文弥のこと
  4. 岡田勝のこと
  5. 中屋敷鉄也のこと
  6. 河原崎洋夫のこと
  7. 『キャラ通』・「平山亨ヒーロー列伝」、1997年12月1日号記事(文化産業新聞社)

参考文献 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集

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