FANDOM


仮面ライダーシリーズ > 仮面ライダーV3 > 仮面ライダーV3対デストロン怪人

仮面ライダーV3対デストロン怪人』は1973年昭和48年)7月18日に「東映まんがまつり」の一編として公開された東映の中編映画作品。

カラー、シネスコ[1] 、32分。

概要 編集

日本列島を「変身ブーム」に包んだテレビ映画『仮面ライダー』の続編として製作された『仮面ライダーV3』の劇場オリジナル映画。この年3月の「東映まんがまつり」の春興行ではテレビ本編の第2話をシネスコサイズにトリミングしたものが上映されたが、劇場用完全オリジナルとしては本作が初となる。併映のアニメ作品『マジンガーZ対デビルマン』を意識してか、決定稿脚本は『V3対ダブルライダー』と題されていた。

公開当時のキャッチコピーは、「ついにきた全面戦争のとき ゆけ!戦え!三人の仮面ライダー」。

作劇は、四国ロケを中心として行われ、「日本高速フェリーK.K」の「さんふらわあ」や「ホテル奥道後」とタイアップし、「奥道後バス」、「くるしまドック」などの関連施設、また高知城など、四国の名所を織り込んで撮影が行われた。当時は仮面ライダー人気が好調で作品知名度も高かったため、白バイでパレードを組まれたこともあった[2]

このロケ撮影は、同工異曲のストーリーによって、テレビ本編の第20、21話と同時進行で行われ、「ギロチンザウルス」、「ドクバリグモ」の両怪人が、映画・テレビにまたがって登場している。本来は「タイホウバッファロー」と同じく映画用の新怪人として用意された両者だが、テレビに先行登場する形となった。本作での四国タイアップロケは、そっくりそのまま同じ形式で、2年後の『秘密戦隊ゴレンジャー』で、テレビ本編と劇場版のロケ順路として使われている。

テレビ本編でも数々見られた火薬による大規模な爆発が本作でもふんだんに採り入れられ、室戸岬で撮影された無人島基地での爆発ではあまりの勢いに海岸の地形が変ってしまったほどで、担当官庁から叱責を受けたという。「くるしまドック」内での爆発撮影では、近所の民家から通報される騒ぎとなっている[3]。ここまで大掛かりになった理由は、軽トラックいっぱいに用意された火薬が些細な運転ミスで大爆発事故を引き起こしかねず、持って帰りたくなかったので全部現地で使ってしまったためだという[2]。なお、網元の孫が『V3』ファンだった縁もあって、島の撮影は地元の漁業協同組合の許可を得た上での行為である[2]

最終決戦のロケは、四国ではなく青梅市の採石場で行われた。四国ロケに運ばれた怪人のスーツはタイホウバッファロー、ギロチンザウルス、ドクバリグモの三体のみであり、ドクトルG役の千波丈太郎も同行していない。また、ライダー1号と2号は、変身後の姿とオリジナルキャストの声で登場し、素顔での登場はしていない。

あらすじ 編集

原子物理学者の沖田徹夫博士は、四国山脈の山奥で、「幻の超放射能元素」と言われた「サタンニウム」を発見した。それは原子爆弾の原料に使われる「ウラニウム」の数百倍の放射能を持つ、特殊な鉱石だった。しかし沖田はこの発見の悪用を恐れ、東京への帰路でフェリー「さんふらわあ」からサンプルの鉱石を海に捨てようとした。だが、その発見はすでに、地球征服計画を進める悪の秘密結社、「デストロン」の大幹部ドクトル・ゲーの狙うところとなっていた。沖田は鉱石ごと黒服の男によって和歌山県勝浦沖で拉致されてしまう。

沖田博士の失踪を知った風見志郎(仮面ライダーV3)と、その協力者立花藤兵衛は、早速勝浦へと向かった。釣り人に扮して、デストロンの無人島基地に二人が近づいたころ、島のアジトでは沖田博士の眼前で、ドクトル・ゲーの指示による残酷な人体実験が行われていた。実験室内で、「サタンニウム」の強力な放射能によってたちまち溶解し、骨となる罪もない囚人たち。ドクトル・ゲーは沖田博士に、「サタンニウム」の鉱脈の在処を教えるよう脅迫を続けていた。

単身アジトへ潜入した風見は、そこでピッケルシャークとジシャクイノシシに襲撃される。怪人を相手にする間に残りの囚人は始末され、風見は沖田博士を救出したものの、ドクトル・ゲーは四国へと向かってしまい、無人島基地は爆破されてしまう。沖田博士はドクトル・ゲーにデタラメな情報を教え、本物の鉱脈の在処を記した地図は、四国松山の「ホテル奥道後」で専属ダンサーを務める妹ひろ子に託したことを伝えた後、新怪人タイホウバッファローの砲撃を受けて死亡、風見も海中にその姿を消してしまう。

風見を失った藤兵衛は、少年ライダー隊の珠純子、シゲルの姉弟とともに、フェリー「さんふらわあ」で四国へ向かい、「ホテル奥道後」のひろ子のもとを訪ねた。折しもひろ子たちの歌謡ショーが行われている宴会場に、突如デストロンの怪人ドクバリグモが現れ、「サタンニウム」の地図を要求した。追いつめられたひろ子と藤兵衛、そのとき風見志郎が現れた。風見は死んではいなかったのだ。

「ホテル奥道後」の「錦晴殿」へ、ひろ子を連れて逃げる風見の前に、ドクバリグモを援護して、さらなる新怪人ギロチンザウルスが現れる。ひろ子を藤兵衛に任せ、風見は仮面ライダーV3に一躍変身、激しい戦いの末に、ギロチンザウルスを「反転キック」で谷底へ落とし、これを倒した。兄の死を知ったひろ子は、気丈にも地図を高知城に隠したことを一同に明かし、案内を買って出た。しかし、それはドクトル・ゲーによって盗聴されていた。

高知城を訪れた一行を、ひろ子の弟まさおが出迎えた。兄の死を知らず、少年ライダー隊員として無邪気に敬礼するまさおの姿に表情を曇らせる風見。藤兵衛たちは地図の隠された天守閣へ向かう。ついに地図を手に入れた藤兵衛たちの前に、沖田博士をフェリー上で拉致した黒服の男が現れた。地図を横取りし、まさおを人質に取った男は、一同の前でドクバリグモの正体を現すのだった。

これを迎え撃った仮面ライダーV3は、まさおを取り戻したものの、ドクバリグモは逃亡。「V3ホッパー」を使って怪人の乗る車を追ったV3は、「来島どっく」の工場内で、ドクトル・ゲーの出迎えを受ける。再びタイホウバッファローの激しい砲撃を浴び、その姿を消すV3。

V3の死を確信したドクトル・ゲーは「四国占領作戦」の完了を宣言。タイホウバッファロー、ドクバリグモと戦闘員たちを引き連れ、地図の示す鉱脈へと向かった。しかしその眼前に、オーストラリアからはるばる帰国した仮面ライダー1号と2号が現れる。そして二人に次いで姿を見せる仮面ライダーV3。ドクトル・ゲーは邪魔な仮面ライダーを倒すチャンスとばかりに、怪人軍団を差し向けた。ここに三人の仮面ライダーと、怪人軍団の死闘が開始された。

登場怪人 編集

タイホウバッファロー
本作のための新怪人。両肩に二門の大砲を備えている。単独で砲撃できるが、最終決戦の際には、戦闘員に弾込めをさせていた。「バァ〜フォ〜」と鳴く。
当時の資料には「タイホウバッハロー」の表記も見られる[4]
ドクバリグモ
黒服の男(演:中村文弥)に姿を変え、フェリー上で沖田博士を拉致。デストロンの無人島基地に連行した。さらに鉱脈の地図を追って、四国各地を暗躍する。仮面ライダーを狙ったタイホウバッファローの砲撃を浴びて粉々になった。テレビ本編のように、腕の注射器を使うシーンはなかった。
ピッケルシャーク、ジシャクイノシシ
紀伊半島沖のデストロン無人島基地内で風見志郎を待ち受ける[5] 。最終決戦にも参加。
ギロチンザウルス
ドクバリグモを援護して、「ホテル奥道後」の「錦晴殿」に現れる。
再生怪人軍団
ジシャクイノシシ、スプレーネズミ、ピッケルシャーク、ミサイルヤモリ、ドリルモグラ、クサリガマテントウ、バーナーコウモリ、レンズアリ、ガマボイラー(名乗り順)の九体が三人ライダーと戦った。タイホウバッファローの砲撃の巻き添えを食らい、全滅した。
クサリガマテントウの鎖鎌以外、装備武器が使用されることはなかった。
レンズアリは格闘場面で、右手のパーツが勢い余って飛んでいくアクシデントがそのまま写っている。

スタッフ 編集

※ 映画クレジット順

主題歌 編集

  • 「斗え! 仮面ライダーV3」
    • 作詞:石森章太郎
    • 作・編曲:菊池俊輔
    • 歌:宮内洋、ザ・スウィンガーズ

キャスト 編集

※ 映画クレジット順

大野剣友会 編集

映像ソフト化 編集

  • VHS(セル、レンタル)共通。
  • LD(セルのみ)
  • DVD:「仮面ライダー THE MOVIE BOX 1972-1988」(2003年12月5日発売)、単巻.VOL.2(2006年3月21日発売)、「復刻! 東映まんがまつり 1973夏」(2011年10月21日発売)
  • BD:「仮面ライダー THE MOVIE Blu-ray BOX 1972-1988」(2011年5月21日発売)に収録。

脚注 編集

  1. 35mmフィルムの上下を省いた簡便な「擬似シネスコ」である。
  2. 2.0 2.1 2.2 村枝賢一、鶯谷五郎『魂の仮面ライダー爆談!! COMPLETE+』辰巳出版、2011年4月、p.98。ISBN 978-4-7778-0905-9
  3. 『仮面ライダーSPIRITS 受け継がれる魂II』(講談社)
  4. 『カラー図鑑 7人ライダー [復刻版]』秋田書店、2012年9月、p.128。ISBN 978-4-8354-4883-1
  5. 脚本ではハサミジャガーとナイフアルマジロだった
  6. EDでは「少年仮面ライダー隊の歌」と誤表記。

併映作品 編集

関連項目 編集

秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン』(1976年)
テレビ本編と併せたロケ先やタイアップが本作と共通している。

参考文献 編集

  • 『仮面ライダー大全集』(講談社)
  • 『仮面ライダーオフィシャルファイルマガジン』(講談社)

広告ブロッカーが検出されました。


広告収入で運営されている無料サイトWikiaでは、このたび広告ブロッカーをご利用の方向けの変更が加わりました。

広告ブロッカーが改変されている場合、Wikiaにアクセスしていただくことができなくなっています。カスタム広告ブロッカーを解除してご利用ください。

FANDOMでも見てみる

おまかせWiki