FANDOM


仮面ライダーシリーズ > 仮面ライダー > 仮面ライダースナック

仮面ライダースナック(かめんライダースナック)は、1971年から1973年1月までカルビー製菓(現・カルビー)が発売したスナック菓子。

特撮テレビドラマ『仮面ライダー』を題材としたカード(仮面ライダーカード)がおまけとして付属したことで、社会現象になるほどの爆発的な人気を得た。

後に「カルビースナック 仮面ライダー」と改名された。

概要 編集

『仮面ライダー』がブームとなっていた1971年末頃、関東・関西の大都市圏のみで「仮面ライダー スナック」として販売が開始された。

付属する仮面ライダーカード(後述)がもとで発売後すぐに人気が爆発し、店頭では品切れ状態となったため、翌1972年4月には販売地域が日本全国に拡大されている。星形(桜の花びら、もしくはライダーベルトの風車を模したのではと諸説ある)の甘い味のするピンク色の焼き菓子で、しばしば「すこぶる評判が悪かった」と評されるが、「そんなに嫌いじゃなかった」との声もあり、「まずい」と言う情報のみが一人歩きしたのではとの話もある。

パッケージや発売当時のCMには、「かっぱえびせん姉妹品」と銘打たれていたため、かっぱえびせんの原材料に甘い味をつけて型を変えて作ったものではと思われていたが、実はカルビーが初めてじゃがいもを使用して作ったお菓子であり、後に発売されたサッポロポテトの前身であると言える。定価20円。

仮面ライダースナックをカルビーが手掛けたのは『仮面ライダー』のスポンサーだったからだが、これは創業者の松尾孝が、同郷で旧制広島一中の後輩・当時東映常務だった岡田茂(のち社長)にスポンサーを薦められたのが切っ掛け[1]

社会現象と問題 編集

「仮面ライダー スナック」の予想外の売上げに伴い、カルビー側にとって手放しでは喜べない問題が起こった。「スナックを買った子供がカードだけを取ってスナックを捨ててしまう」ということが全国で報告され始めたのである。これはマスコミで報道され社会問題となり、主に全国の小学校を中心に、教師が朝礼などで「ライダースナックの菓子は買ったらきちんと食べなさい」と注意・呼びかけをする異例の事態も起こった。さらに、この捨てられた菓子を回収し、子供の親などに転売(もちろんカードなし)する小売店も出てきた。

この問題の原因として、「スナックをまとめ買いした子供が全て食べ切れず捨ててしまった」、或いは「このスナックが「まずい」と評判だった為に捨てられた」「子供たちは最初からカード収集が目的で、スナックには全く関心が無かった」等がある。

後に1980年代のビックリマンチョコにもこの問題と同じことが起こっている。また、スナック菓子以外でもNOMADやAKB48で似たようなケースが起こっている(前者は内蔵されているマイクロドライブを、後者は握手券や選抜総選挙の投票券を目当てに購入するケースが多く見られた)。

販売終了は『仮面ライダー』テレビ放映終了ほぼ1ヶ月前の1973年1月[2]であり、様々なアイデアと戦略で爆発的な売上げを記録した「仮面ライダースナック」の最終的な売上げは、4億袋とも6億袋ともいわれている[3][4]。つまり、単価20円のお菓子が2年たらずで80 - 120億円以上の売上げを記録したことになる。

なお、その後の1973年2月『仮面ライダーV3』放映開始に合わせて発売された「仮面ライダーV3スナック」は「仮面ライダースナック」同様にカード入りスナックとして発売され、スナックの分量を減らし1袋15円で売ると言う方策を採ったが、「仮面ライダースナック」の売上げには及ばず、まだ放送が続いていた1973年7月に発売中止を迎えた。

「仮面ライダースナック」の大ヒットが、広島県で創業したカルビーが本社・本店を東京に移転するきっかけとなった。

仮面ライダーカード 編集

「仮面ライダースナック」には、1袋(20円)に1枚の仮面ライダーカードが付属しており、カード表面には仮面ライダー・怪人・劇中の場面などが、裏面には「通しナンバー」と表面の写真に関するデータが印刷されていた(例えば表面が怪人の写真ならば、その怪人の出身地などが書かれていた)。

当時の子供たちの間では、「仮面ライダー スナック」の発売前からブロマイドと呼ばれるヒーロー・アニメのキャラクターが印刷されたカードが流行していた。そういった背景もあり、「スナック菓子にライダーカードを付けて売る」というアイデアが生み出され、プロ野球チップスに代表されるカード付き菓子の先駆けとなった。同じ石森章太郎原作の『人造人間キカイダー』では円形のカードのおまけのついたバターココナツが番組提供の日清製菓から発売されたが、それほどブームにはならなかった[5]。また仮面ライダーの続編である『仮面ライダーV3』が放映されると仮面ライダーと同様にV3のカードがついたライダースナックが発売されたが、ブームはやや下火になっており、仮面ライダーカードほどの盛り上がりは見せなかった。

なおカルビーによると、このアイデアは関係者の友人であった栗本慎一郎から提案されたものだという[6]

その結果、「仮面ライダースナック」は子供たちの間で大ブームとなったが、その背景にはいくつかの要因があった。

なお初期発行分は1番から105番までで105種類のカードがあったがその後新カードとして105番以降のカードが発行された。

図鑑的要素 編集

まず、仮面ライダーカードは従来のブロマイドとは異なり、カード裏面にもキャラクターの解説などの「図鑑要素」を盛り込んでいたことが挙げられる。

当時、怪人のデータなどはTV本編ではほとんど言及されず、子供たちがそれらのデータを知るには、『テレビマガジン』などの児童書を読む以外手段がなかった。そんなときに登場した「仮面ライダースナック」は、まさにうってつけの存在だったのである。

カードは「仮面ライダーの秘密」や「主人公の幼少期」など、オリジナル設定も掲載していており、さらに、いち早く新カードを追加するために『仮面ライダー』の撮影スケジュールに合わせて現場にカメラマンを派遣し、ゲルショッカー出現~壊滅までを放映前にどこよりも早く子供達に情報を伝えられたことも大きな要因だった。

ラッキーカード 編集

ライダーカードには、通常のカードと異なる「ラッキーカード」と呼ばれるレアカードがあった。「ラッキーカード」をカルビー製菓ライダー係宛に送ると、カードを収納できる「仮面ライダーアルバム」をもらうことができるようになっており、ラッキーカードを求めて「仮面ライダースナック」を購入する者も多かった。

カード裏面には、当初は通常のカードと異なり、「ラッキーカード」の文字とカードの説明、有効期限(ラッキーカード送付の締切)、カルビー製菓の宇都宮工場と広島工場の住所が書かれていた(参考画像)が、後に通常のカードに「ラッキーカード」と判が押されるようになった。

アルバムを入手するためにはラッキーカードをカルビー製菓に送らなければならなかったため、レアアイテムとなっている。

エラーカードと事態の原因 編集

ライダーカードには「エラーカード」と呼ばれる、制作上のミスのあるカードがある。No.200前後までのカードに見受けられるもので、エラーカードの特徴として、カード表面の写真が左右逆に印刷されていること、裏面の情報が表面とは違う通しナンバーと解説になっていることなどがある。裏表が違うカードならすぐに分かるが、表の写真が左右逆の場合は一見して分からない。これは、怪人であればベルトのショッカーマークの左右が逆になっている、ライダーバイクのマークの「R」が逆になっているなど、小さな部分に目を付けるとエラーカードかどうかを見分けられる。

上記のエラーの他にも、裏面に書かれた文字が異常に下方に印刷されていたり、文字がズレていたりするなど、何種類かミスが確認されている。なお現在このエラーカードは、ラッキーカード同様ネットオークションなどで高値で取引されており、ファンの中では大変貴重な資料として注目されている。

この様な「エラーカード」が世に出回ってしまった原因には、「いち早く新情報を提供する」ために、カルビー側での新カード制作が慌しくなっていたということが挙げられる。

ライダーカードの復刻 編集

1992年、東映ビデオより発売された「仮面ライダー パーフェクトLD-BOX」(25枚組・定価150000円)の特典として、546枚+3枚が復刻された。

1999年に「仮面ライダーチップス」が発売され、No.1からNo.72までが復刻された。その後、3期にわたってNo.216までが、2003年には3期にわたってNo.217からNo.546が復刻された。カードの大きさが当時のカードよりかなり大きくなっており、「エラーカード」や「ラッキーカード」も復刻され、「ラッキーカードを送るとアルバムがもらえる」、「「新カードコレクション」という市販のチップス内で復刻できなかったカードや新たに発見されたエラーカードを復刻したカードなどがセットにされたBOXがもらえる」キャンペーンも実施された。

また1998年に発売されたゲームソフト『仮面ライダー (プレイステーション版)』の「デジタルカードモード」にてこの商品のカードを元にしたコレクション要素が入っている。

脚注 編集

  1. 大下英治 『日本ヒーローは世界を制す』、角川書店、1995年、p19、20、29、30
  2. 番組の放映開始がキー局より遅かった地域では、この時期より後まで販売されていた。
  3. 週刊少年マガジン』連載の『仮面ライダーをつくった男たち』によると、最終的な売上げは6億2000万袋。
  4. 『甦れ!仮面ライダー黄金時代1号2号V3!!―あの熱き変身ブームの軌跡』(竹書房、ISBN 4812424119、2005年)28頁によると、最終的な売上げは約87億円。
  5. ちなみにラッキーカードの景品はベルト型のカードホルダーだった。
  6. 綱島理友『お菓子帖』(朝日新聞社、1995年、ISBN 978-4022610836)94-100頁より。

関連項目 編集

広告ブロッカーが検出されました。


広告収入で運営されている無料サイトWikiaでは、このたび広告ブロッカーをご利用の方向けの変更が加わりました。

広告ブロッカーが改変されている場合、Wikiaにアクセスしていただくことができなくなっています。カスタム広告ブロッカーを解除してご利用ください。

FANDOMでも見てみる

おまかせWiki